子どもの話を聞きすぎない

進路のカウンセリングや普通の個人面談をする中で感じたことなのですが
「子どもの話を聞きすぎる」保護者さんは、子ども様(親より偉い!)をつくってしまいやすい傾向があります。

「◯◯ちゃんはどう思っているの?」と何度か聞くのはいいのですが
「本当はこう思っているんじゃないの?」
「辛いのよね??」と子どもの気持ちを代弁すると子どもは「あ…そうかも」と思ってしまいます。


以前、学級崩壊している6年生のクラスの授業に入っていて、
事件が起こったので一緒に話を聞いてくださいと担任に言われ
聞いていたのですが

問題を起こした彼らは
私の前では担任への不満などは口にせず、
「僕たちはこうしたかったんだ」
「こんなふうに伝えたかったんだ」と前向きな話をしていたのに

担任の先生は
「いや、まだ他に不満があるだろう?」
「もっと他に嫌なことがあったんじゃないのか?」
と根掘り葉掘り聞こうとします。


そんなふうに聞かれると彼らも
「あ〜〜そう言えば・・・」とクラスや担任の不満について語り始め、
語っているうちに過去のことにまで怒りを感じ始める始末。


本当は彼らも「問題なく過ごしたい」のに
わざわざ問題を掘り起こして嫌な気分になったためにどんどん投げやりになっていきました。

「他に不満は・・・?」と担任が言いかけたので私はすかさず

「もうやめてください!!」と話を遮ってしまいました。
そして彼らの言い分を聞いたら、前向きな気持ちを認め
「そんな気持ちがあるんだから、次からはこんなふうに行動すると自分のためにもなるよね!!」
と話をまとめてしまいました。

大人が子どもに寄り添いすぎるとうまくいきません。

その話をしてから彼らは私の授業の時だけちゃんとするようになりました。

わが家は自分の娘に対しても同じで
寄り添いすぎません。


先日も友人関係のトラブルで悩んでいたようなので話を聞きましたが
娘の言い分を鵜呑みにしないようにしています。

総合学習のグループを決めるときに親しい女子と一緒になりたかったのに
席が近い者同士でささっとグループをつくってしまい、どこにも入れなかったため
おとなしい男子と2人のグループになってしまったとのこと

「それってひどくない!?」と怒っていた娘。

そこで「なんでそんなことするんだろうね・・・」とか
「先生に話して変えてもらう?」
と言ってしまうと友達に恨みを抱いてしまうと思ったので


「そんなこと誰しも経験するよ」「ママの時だってあったよ」と言っておきました笑

グループからはみ出しちゃったり、人数が限られている班編成で入れなかったり・・・

そんなことでいちいち落ち込んでいたら小中学校時代は乗り切れません。

みんなが仲良くグループで活動しているのを見るのはつらいですが、
「そんな時もある」とやり過ごすことで、心が育っていくと思うのです。

最近は、子どもの歩く道の石を全部退けてしまうような親が多いと聞きますし、私も実感しています。

修学旅行などの校外学習の班編成に
「うちの子が不利なグループ分けの仕方だ!」とクレームをつけてくる保護者がいたり、
「担任を変えてくれ」という保護者がいたり・・・


そんなふうに守られてきた子どもが社会に出たらどうなるでしょう?

耐えられることは耐えさせてあげる、そんな権利が子どもにはあるのではないでしょうか。

ただ、学校での話をしてくれなくなるのは困るので、
娘のおしゃべりはたくさん聞きますし、まずは「つらいよね〜〜」と言います。

娘もおしゃべり大好きなのでいろんなことを話してくれますし
「はぁ…家で話せないとストレスたまるしね。ありがと!」と言ってくれます。


要は
子どもの力を奪わない

それはいつも心がけていることです。

昔、学級担任をしていた頃、不登校になる子の保護者さんは
「学校で嫌なことがあったら先生に言ってあげるからね」と言って

・給食のこのメニューが嫌だから学校に行けません
・この友達がいるから学校に行けません
・この先生と合わないので学校に行けません
・この教科がある日は学校に行けません


という状態でしたからね(何がダメか??わかりますよね)

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Anastasia

7,000人以上の生徒・保護者と熱く生きたもと中学校教諭。 今まで思いえがいたことは100%現実化している。 プロフィールはこちら

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